自慢できる代表印

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自慢できる代表印というのは、やはり素材が良いことが上げられる。でも日本人は金ぴかのものが良いというわけではなく、たとえ質素でも上質であり、自分の気に入ったものであることが求められていると思います。

たとえば柘(つげ)の印鑑ですが、知らない人は見た感じ高価には感じないのですが、柘は非常に高価で、とくに年数を重ねた柘植(つげ)の木は、非常に緻密な材で丈夫な木なのです。だから印鑑のように細かい字を彫ることができるし、形がくずれたりしないのです。印鑑だけでなく、プロの使う高級将棋の駒でも使われています。
自分の印鑑は柘だからありきたりだ、と思ってはいけません。プロの使う将棋の駒だって、たくさんあるから安っぽいなんて考えません。非常に高価なものであることにはかわりありません。とくに高価というだけでなく、実際に優れた性質をもっていて、それ自体工芸品としての価値もあるほどなのです。西洋では昔からこの柘植(西洋柘植)で、箱などの工芸品が作られていました。それでこの柘植、俗ラテン語のbuxisということばからBOX(箱)ということばが生まれたそうです。それほど工芸品としての価値が高いというわけです。ちなみに俗ラテン語というのは、民衆が話すラテン語ということで、当時、貴族が使うラテン語と民衆が使うラテン語には大きな違いがあったので、俗ラテン語といわれているようです。
柘の印鑑を持つということは、非常に自慢できる素材であることは間違いありません。
ちなみに、外国産の柘よりも日本の柘の方がはるかに高級で、薩摩は指宿産の本柘とか、伊豆七島は御蔵島産の本柘が有名ですね。

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